公益財団法人 白山麓僻村塾

活動の記録

平成14年度[第11期]
平成14年5月25日/福井県勝山市 勝山市立図書館

沖縄の現在

宮里千里
宮里 千里(みやざと・せんり)/エッセイスト。那覇市役所職員。沖縄の民俗祭祀録音記録者。1950年沖縄生まれ。主な著書に『アコークロー』(沖縄タイムス出版文化賞)、『ウーマク!』、『沖縄久高島のイザイホー』ほか多数。
 沖縄本土復帰30年の記念式典が行われた。「基地の縮小」を願う沖縄に対し、「沖縄の振興」を述べる日本政府。全く話がすれ違った印象を持った。日本のわずか0.6%の面積に、全国の米軍基地の75%が集中する現実。これをどうみるか。復帰に際し、振興計画という形で、大きなお金が沖縄に流れ込んだ。だが問題は、米軍によって作られた「自立できない経済構造」が、一連の振興計画によって増幅されたことだ。それはODAの問題と似ている。またこれらによって、沖縄の財産である海が危機に瀕している面も忘れてはならない。だが、沖縄は元気である。伝統を受け継ぎながら新しいものを作り出している芸能はその代表例だろう。日本の端っこではなく、「アジアの中心としての沖縄」に期待してほしい。