公益財団法人 白山麓僻村塾

活動の記録

平成16年度[第13期]
平成16年5月29日/白峰 望岳苑
映画と人生

『死者と結婚』

高橋治
高橋治 /(財)白山麓僻村塾特別顧問。小説家。元松竹映画監督。1929年生まれ。84年『秘伝』で直木賞を受賞。88年任意団体「白山麓僻村学校」を立ち上げる(僻村塾の前身)。96年『星の衣』で吉川英治文学賞。ほか作品多数。
 ストーリー:主人公・光子は人生に絶望し、身ごもった子と死のうと汽船に乗る。だが、たまたま乗り合わせた資産家保科とその新妻・妙子によって死を思いとどまる。互いの境遇を話し合う二人の女。戯れに、妙子が光子の手をとり、その指に輝く結婚指輪をはめたとき、船が事故により転覆。病院で意識をとり戻した光子は、自分がただ一人の生存者であること、そして指にはめた結婚指輪から妙子と間違えられていることを知る。やがて病院に見舞いに来た保科の弟・則男は、光子に嫁として保科家へ来ることを要請。事故のショックで子どもが生まれていたことから、光子は心が苦しむまま、保科家に入る。保科の両親は光子にわが子のように接し、光子は戸惑いながらも生まれて初めての平和な生活を味わう。が、次第に則男が疑惑を抱き始める…。 サスペンス小説の巨匠ウィリアム・アイリッシュの原作を高橋治・田村孟が脚色し、 1960年に高橋治が監督した作品。松竹ヌーベルバーグの代表的作品で、高橋のシャープな映像表現と出演者の渋い演技が光っている。特に主人公を演じた小山明子はこの作品で演技開眼したと言われている。ロケを金沢で行っており、全編に懐かしい風景が映し出されている。